期待は減ったと言える。 それでは今後どうしたらよいのだろうか。ユーロ圏でも、いやむしろユーロ圏であるからこそ、サブプライムローンでの損失は大きい可能性もある。そFXんな中、月間ベースとしてもユーロはあまりにも上昇している。欧州も本邦も早晩利下げモードに入る。筆者はヘッジの好機と考える。(石上) 止まらないユーロ高 9月25日に首班指名が実施され、衆参両院の議決が異なるという波乱、紆余曲折を経てようやく第91代総理に福田康夫氏が選出された。 また、夕方以降は続々と新内閣における閣僚の顔ぶれが決定したが、いわゆる横滑りを含め再任は15人となっており、安倍改造内閣と大FXきな変化は見られなかった。 そんな福田新政権について、海外のメディアからは「旧来型の自民党の派閥談合で誕生した」、「地方重視のためのバラ撒きが復活する」―などといった厳しい論評が見られている。また「構造改革路線の後退」を予測する欧米の市場参加者も少なくないようだ。 日本の世論調査を見ると、新政権に対する期待感は取り敢えず高いようだが、果てさていかがなことになるのか、マーケットへの影響という意味でも当面の動向には注意する必要があるFXだろう。 ユーロ高が止まらない。対ドルでは、史上初となる1.40ドル台に乗せたあとも強含みの推移を続けている。 しかし、レベルがレベルだけに、さすがに欧州要人からは軽い「ジャブ」程度だがユーロ高に対する懸外国為替念発言が聞かれ始めた。 実際に一例を挙げると、先月末の英フィナンシャル・タイムズ紙(ドイツ版)では「来月ワシントンで開かれるG7で、ユーロ高・ドル安について議論する可能性がある」と報じていた。また、イタリアのボニーノ欧州問題担当相からはG7だけでなく、「(今月)18日に行われるEU首脳会議の議題になるだろう」との発言も一部メディアで報じられている。 基本的なリスクはまだ当面ユーロ高方向に高いだろうと推測するが、今後の相場動向如何では本格的な口先介入が出てくる可能性を否定出来なくなりそうだ。(ひのえうま) 10週のタイムラグが高い相関関係 日本株は影のシグナル 18日のFOMC(米公開市場委員会)は0.5%の大幅利下げを決定した。 ただなお市場は来年にかけての利下げを織り込んだ形になっている。果たしてこれが行き過ぎかどうかを考える上で、じつは日本株が「影のシグナル」になりそうなのである。 ある株式ストラテジストによると、日本株と米金融政策の間には、約10週間のタイムラグを置いてきわめて高い相関関係があるという。このルールに基づけば、日経平均の底打ちから約10週間後に米利下げ打ち止めになり、逆にいえば米利下げ打ち止めの10週間前に日経平均は底を打つことになる。 さて、今のところの日経平均安値は、8月17日に記録した1万5262円だ。これが大底だったなら、米利下げはその10週間後に打ち止めになるわけだから、9月18日のFOMCに続く10月31日のFOMCで利下げ終了になるわけだ。利下げ幅にもよるが、今回の米利下げはせいぜい0.5〜0.75%で一段落するといった見通しになる。 今のところ、市場の利下げ織り込み具合は、年内でも1%以上、その上で来年3月ぐらいまで利下げは継続するといった見方になっている。この見方が正しければ、つまり最後の米利下げが来年3月末になるなら、それから10週間前に日経平均は底打つわけだから、日経平均は8月安値を更新し、年明け1月まで続落するということになる。 こんなふうに考えると、市場の利下げ期待が過剰か妥当かは、まず日経平均が8月安値を維持できるかどうかが目安になりそうだ。 18日FOMCでは利下げ幅が0.25%か、0.5%かが焦点のようだが、どちらにしてもそれを受けて日経平均が8月17日安値を維持できるかどうかによって、現在の米利下げ期待の妥当性が明らかになりそうだ。 それと為替との直接の関係は微妙だ。むしろ為替は「半値戻し」をキーワードで引き続き考えたい。円高へ基調転換が始まった当初は、とくにドルは「半値戻し」失敗から本格下落に向かうケースが基本だったからだ。現在までのドルの最大下げ幅、つまり124.14→111.60円の半値戻しは117.87円で、現在の水準よりかなり遠いが、目は離せない。=蒼い稲妻= IMF専務理事選出 西欧出身者の指定席か IMF(国際通貨基金)のトップである専務理事選が佳境を迎えている。 ご存知の方が多いと思うが、IMFは46年3月に設立され、現在の加盟国は185カ国。外国為替市場の安定を図るとともに、金融危機などに陥った加盟国への経済支援や緊急融資を行なう国際機関だ。 IMFのトップである専務理事は、初代のグット氏から現在のラド氏まで60年の歴史で9人を数えるが、全員が西欧出身者。ちなみにIMFのトップが西欧出身者であるのに対し、世界銀行のトップは米国出身者―となることが44年ブレトンウッズ協定以来の「慣習」となっている。 そんなIMFの現専務理事であるスペイン出身のラド氏が今年6月、「家庭の事情」を理由に辞意を表明したことを受け、次期専務理事をめぐる争いが俄に勃発した。立候補は8月末で締め切られたが、その結果2氏の立候補が確認されている。すなわち、本命とされるストロスカーン元仏財務相と対抗のトショフスキ・元チェコ首相だ。 2氏のうち、ストロスカーン氏が本命とされる理由は、まず欧州連合(EU)が推薦をしていることに加え、先ごろ米国も支持を表明したことがある。IMF理事会の投票権は加盟185カ国が平等になっているわけではなく、出資割合に応じて米・日・独・仏・英―上位5カ国で約40%を占める。うち、日本だけは態度を表明していないものの、それでも残りの4カ国がすべてストロスカーン氏を支持していることは大きい。 それに対して、トショフスキ氏を明確に支持しているのは、まだロシアのほか数カ国に過ぎない。 そうなると、明らかにトショフスキ氏の分が悪いのだが、「追い風」もなくはない。 ひとつは前述したように、歴代専務理事が西欧出身者の「指定席」となっていることに対して、途上国などから根強い不満が聞かれること。実際、ブラジルやインドなどを含む途上国24カ国は今年7月に実施した財務相・中央銀行総裁の声明で「IMFは大きな試練に直面している。専務理事人事は改革の試金石になる」―などと非常に意味深なコメントを発している。 高い手腕を評価する向きも少なくないことから、土壇場での「うっちゃり」が決まらないとも限らないように思う。注意を要したい。(鹿の角) 2007-09-25 円もドルも弱いのだ キャリートレード復活 米国は大胆な利下げを実施した。景気配慮から50bsの利下げ。25bsが精一杯との見方もあるなか、ポジティブサプライズとなった。実際、サブプライムの影響が現実になっていないにもかかわらず、実態が悪化したことにFRBは相当肝を冷やしたのだろう。 もちろん、リスクポジション全般にとって格好のフォローウィンド。株式市場はこれを好感して大幅に上昇。為替市場ではキャリーポジションを積み上げる動きもあり、円が全面安の展開になった。もっともドル円相場は上昇したものの、ドルは利下げから他の通貨に対して軟化。結果的に、キャリートレードが活発に実施されていたときと同じ通貨強弱感に逆戻りした。すなわち円安、ドル安、ユーロ高、高金利通貨の対ドル、対円大幅上昇という構図。 その後噂されていた一部投資銀行の決算がさほど悪くなかったこともあいまって、大幅利下げがさらにその動きを加速しているのが現状だ。 そこで考えなくてはいけないのは、円キャリートレードは復活するか、という点だ。 確かに米利下げは、市場にある程度の安心感がもたらされる=リスク許容度が上がる=キャリートレードが復活するとの構図に一定の説得力はあるものの、よく考えて欲しい。ドル円に関する限り、金利差は縮まることはあっても広がることは無い。リスク許容度上昇=キャリーポジションの積み上がりではないファンダメンタルズの構図を忘れてはならない。 一方で実際の円キャリーポジションは予想よりも早く積み上がっているとの噂だ。単純に利下げで元に戻る、というのはおかしいのだ。よく考えるべきである。 そもそも利下げの背景は住宅市場の予想外の悪化であり、当局は景気先行き不透明感を払拭するのに躍起である。経済指標の悪化がなおも続いた場合、利下げが継続的に実施される。それは円キャリーの利益が圧縮されると言うことであり、そうした可能性がある限り、利下げ=円キャリーの積み上げではなく、むしろ解消であろう。つまり、過度に売り込まれたドルが自立反発しているのに過ぎない。高金利通貨国のファンダメンタルズも多かれ少なかれ、米国と同じ状況だ。 06年のパターンが繰り返されるなら、高値から少なくとも3カ月待て、ということだ。(石上) NZドルも豪ドルも最弱通貨 ドル実効相場安値更新 ドルの底割れが広がり始めている。それは総合力を示す実効相場での話だ。ドルは対円でこそ、8月の安値よりまだ高い水準で推移しているが、総合力を示す実効相場は最安値を更新、ちょっと「止まらないドル安」の様相になっている。 FRBが算出している主要通貨を対象としたドル実効相場、メジャーインデックスは、7月24日の76.78でいったん底打ちとなっていた。ところが、8月中旬からあらためて下落を再開、9月7日、例の「雇用統計ショック」、発表された米雇用統計が予想以上に悪かったことからドル安加速となった日、ついに最安値更新となり、その後も続落している。 対円のドルは、8月17日に一時111円台まで急落した後は、現在に至るまでなお安値更新とはなっていないが、このように総合力を示す実効相場で見ると感じはかなり違っている。 ドルの総合力は、8月17日の米公定歩合引き下げで、米金利先安感が再拡大となってから下落を本格化。ほとんど対円のみはドル「高止まり」気味となっていたが、その対円でも「雇用統計ショック」で下落再燃となると、いよいよ最安値更新、「底割れ」が広がり始めているわけだ。 別な見方をすると、ドル全面安がついに対円にも波及するきっかけになったのが「雇用統計ショック」だったということなのかもしれない。そもそもこの間のドル円は、むしろドル実効相場と逆行関係にもなっている。その意味では、ドル実効相場が下げ止ったら、逆に対円でのドル安が本格化する可能性も考えられなくない。どちらにしても、円高を考える上でも気になる「止まらないドル安」だ。 ところで、そんな米ドル以上に弱い状況が続いているのがNZドル「キウイ」。キウ